建築計画


 建築計画
鈴木成文、守屋秀夫、太田利彦、前田尚美、谷村秀彦
定価 3,300円(本体:3,000円)
仕様 A5判 342頁
ISBN 978-4-407-02150-9
発行日 1975年10月30日発行

現代建築計画の研究を史的に位置づけ、建築計画を人間生活と空間との対応の学問としてとらえて解説した大学向け教科書。

●目次●建築計画の位置づけ/建築計画の理念/建築計画のための調査/建築設計の方法/集合住宅/学校建築/事務所建築/コミュニティ施設ほか

1章 建築計画の位置づけ
 1.1 建築計画と設計
  1.1.1 建築物をつくる過程
  1.1.2 計画と設計
 1.2 建築計画の分野と理念
  1.2.1 建築計画の意義
  1.2.2 建築計画の諸領域
 1.3 建築計画学の歴史
  1.3.1 建築計画学の成立まで
  1.3.2 最近の建築計画学
2章 建築計画の理念

 2.1 生活像と建築空間
  2.1.1 基本的な考え方
  2.1.2 生活の意味
  2.1.3 生活分析と生活像
  2.1.4 空間の意味
 2.2 生活と空間の対応
  2.2.1 生活の変化に対応する空間の変化
  2.2.2 建築は生活を規制する
  2.2.3 建築による生活の誘導
 2.3 建築空間の形成における社会と技術の影響
  2.3.1 建築を外側から開ける力
  2.3.2 社会的条件の影響
  2.3.3 技術的進歩の影響
 2.4 生活像の設定と建築空間の計画
  2.4.1 総合的な生活像
  2.4.2 生活像設定の方法
  2.4.3 抽象的図式から具体的設計へ

 

3章 建築計画のための調査

 3.1 調査の意義
 3.2 建築利用者層の把握
  3.2.1 利用者が確定している場合
  3.2.2 階層としての把握
  3.2.3 建築利用の立場・役割の相違
 3.3 現状認識のための調査
  3.3.1 実感的な現状認識
  3.3.2 系統的な現状認識
 3.4 問題解明のための調査
  3.4.1 問題発見の視点
  3.4.2 問題意識の明確化
  3.4.3 調査の組立ての例
 3.5 調査の手法
  3.5.1 既存資料による調査
  3.5.2 生活行動(人の動き)の観察
  3.5.3 アンケートによる調査
  3.5.4 その他の調査手法
 3.6 調査計画上の問題点
  3.6.1 流れとしての把握
  3.6.2 一般的傾向の把握と少数例の扱い
  3.6.3 生活の構造の把握
  3.6.4 調査対象の例数
  3.6.5 予備調査と本調査
  3.6.6 調査手法と分析手法
  3.6.7 調査対象との関係

               

4章 建築設計の方法
 4.1 設計方法論の意義
  4.1.1 建築設計の背景
  4.1.2 設計方法の研究
  4.1.3 設計方法のとらえ方
 4.2 設計行為の現状と問題点
  4.2.1 設計に要する手間
  4.2.2 設計行為における図面の役割
  4.2.3 設計プロセスの現状と問題点
 4.3 設計行為の体系化
  4.3.1 モデルの概念
  4.3.2 モデル分析の考え方
5章 集合住宅

 5.1 集合住宅計画上の問題点
 5.2 都市環境と集合住宅の形態
  5.2.1 都市化と密度
  5.2.2 立地条件と密度
  5.2.3 密度と住棟形式
 5.3 集合の計画
  5.3.1 住棟形式
  5.3.2 コミュニティの形式
  5.3.3 集団の中における個の領域
  5.3.4 グルーピング
  5.3.5 異なる要素の複合
  5.3.6 アクセスの方向性
  5.3.7 スケールの分節
  5.3.8 住戸の識別性
 5.4 住戸の計画
  5.4.1 住宅における生活像
  5.4.2 規定型の住戸計画
  5.4.3 順応型の住戸計画
  5.4.4 集合化による住戸計画への規制
  5.4.5 量産化にともなう問題

 

6章 学校建築
 6.1 学制と学校建築
  6.1.1 近代教育と教室の成立
  6.1.2 教育の変遷と校舎配置
 6.2 学校の運営方式と教室
  6.2.1 カリキュラムと教室
  6.2.2 運営方式と生活型
 6.3 教室の形と大きさ
  6.3.1 授業形態と教室
  6.3.2 日常生活と教室
 6.4 施設のまとまりと結びつき
  6.4.1 高学年と低学年の分離
  6.4.2 特別教室相互の結びつき
 6.5 校舎配置と外部とのつながり
  6.5.1 校舎と運動場との関係
  6.5.2 学校と地域社会との関係              
 
7章 事務所建築

 7.1 建築の収益性と生活機能
  7.1.1 事務所建築の問題点
  7.1.2 事務所建築の推移
 7.2 収益性の追求
  7.2.1 延床面積
  7.2.2 貸室面積
  7.2.3 工事費
 7.3 生活空間の追求
  7.3.1 執務環境
  7.3.2 執務能率
  7.3.3 外部環境

 

8章 コミュニティ施設
 8.1 住宅地の生活構成
  8.1.1 住宅地とコミュニティ
  8.1.2 住宅地の形態と環境
  8.1.3 コミュニティ生活の圏域と施設
 8.2 コミュニティ施設の計画
  8.2.1 施設の利用者と規模の関係
  8.2.2 施設の配置計画
  8.2.3 施設の運営と管理計画
9章 規模計画
 9.1 規模計画とは何か
 9.2 規模計画のプロセス
  9.2.1 規模計画プロセスの三段階
  9.2.2 適正規模の判断基準
  9.2.3 サービスシステムのモデル化
  9.2.4 決定のプロセス
 9.3 規模計画の実例
  9.3.1 事務所などの便器個数
  9.3.2 事務所建築のエレベーター台数
  9.3.3 スーパーマーケットのチェックアウトの数
  9.3.4 薬局の待合せスペース
10章 寸法計画

 10.1 寸法計画の概念
  10.1.1 空間寸法
  10.1.2 大きさと位置
  10.1.3 寸法計画の領域
 10.2 寸法計画の過程
  10.2.1 寸法規定の要因
  10.2.2 適正値の意味
  10.2.3 モデュラーコーディネーション
 10.3 寸法計画の方法
  10.3.1 要素空間の大きさ
  10.3.2 感覚空間の大きさ
  10.3.3 寸法の知覚

               

文献
索引