生命科学のための基礎 生物


 生命科学のための基礎 生物
監修 大島泰郎
執筆 星元紀、庄野邦彦、堀弘幸、松本忠夫
定価 3,080円(本体:2,800円)
仕様 B5判 272頁
ISBN 978-4-407-02413-5
発行日 2004年03月15日発行

生命科学・生物学・医学・薬学・看護学・農学・生物工学の学生のための現代生物学の基礎テキスト。豊富な2色の図表とこまやかな用語解説、充実した索引で、高校生物の学習が不十分な学生にも対応。

●目次●生物学のなりたち/分子から細胞へ/個体の生物学/生物の環境と集団/生命のなりたちと多様性

第1章 生物学のなりたち
 1-1 かけあしで生物学の世界をながめる
  1-1-1 生物学とは
  1-1-2 生物学の成立
  1-1-3 近世の生物学
  1-1-4 生物学の革命
  1-1-5 生物学の諸分野
  1-1-6 生物の特性と生命論
 1-2 生物の世界
  1-2-1 生物圏
  1-2-2 多様性
  1-2-3 単系統
 1-3 生物の分類
  1-3-1 種
  1-3-2 分類群の階級
  1-3-3 大分類
第2章 分子から細胞へ

 2-1 生体を構成する分子
  2-1-1 この章で学ぶこと
  2-1-2 生体を構成する元素
  2-1-3 水
  2-1-4 水素イオン濃度
  2-1-5 生体分子の分類
  2-1-6 核酸
  2-1-7 タンパク質
  2-1-8 糖質
  2-1-9 脂質
  2-1-10 低分子有機物質と無機塩類
 2-2 細胞
  2-2-1 生命の基本単位としての細胞
  2-2-2 研究装置の発達
  2-2-3 オルガネラ(細胞小器官)
  2-2-4 いろいろなオルガネラの構造と働き
  2-2-5 原核生物(真正細菌,古細菌)
  2-2-6 動物細胞と植物細胞の比較
  2-2-7 生体膜
  2-2-8 細胞における内と外
  2-2-9 体細胞分裂
  2-2-10 細胞間情報伝達
  2-2-11 細胞内情報伝達機構
 2-3 エネルギーおよび物質の流れとしての生命活動
  2-3-1 代謝とエネルギー供給反応
  2-3-2 高エネルギーリン酸化合物
  2-3-3 ATP
  2-3-4 同化と異化
  2-3-5 呼吸
  2-3-6 解糖系
  2-3-7 ピルビン酸からアセチルCoAへ
  2-3-8 TCA回路(クエン酸回路)の概要
  2-3-9 TCA回路の詳細
  2-3-10 化学浸透説
  2-3-11 電子伝達系
  2-3-12 ATP合成酵素
  2-3-13 光合成の地球環境と生命進化への影響
  2-3-14 光合成の概念
  2-3-15 クロロフィル
  2-3-16 光によって進行する反応と化学反応
  2-3-17 チラコイド膜の光合成装置
  2-3-18 ATPの合成
  2-3-19 カルビン回路
  2-3-20 Rubisco(ルビスコ)は未完成か?
 2-4 生命情報の流れとしての生命活動①~遺伝学の誕生から分子遺伝学への歴史
  2-4-1 はじめに
  2-4-2 メンデルの「遺伝因子」から「遺伝子」の概念ができるまで
  2-4-3 遺伝子はDNAである
  2-4-4 二重らせんモデルの誕生
  2-4-5 セントラルドグマの発表
 2-5 生命情報の流れとしての生命活動②~遺伝情報とその複製
  2-5-1 生物における遺伝情報の流れ
  2-5-2 DNAの半保存的複製
  2-5-3 複製酵素DNAポリメラーゼ
  2-5-4 DNAの不連続複製
  2-5-5 複製に関する酵素群と複製開始の詳細
  2-5-6 多様なDNA複製様式
  2-5-7 線状DNAの末端問題
 2-6 生命情報の流れとしての生命活動③~遺伝情報の発現
  2-6-1 DNAからRNAへの情報伝達(転写)
  2-6-2 転写プロセスの概略
  2-6-3 原核生物での転写
  2-6-4 真核生物での転写
  2-6-5 転写後プロセシング
  2-6-6 RNAからタンパク質への情報伝達(翻訳)
  2-6-7 翻訳過程の概略
  2-6-8 翻訳プロセスの素過程
  2-6-9 真核生物の翻訳反応
  2-6-10 生成タンパク質の局在化
  2-6-11 翻訳制御

 

第3章 個体の生物学
 3-1 個体の構造と機能
  3-1-1 はじめに
  3-1-2 単細胞体から多細胞体へ
  3-1-3 個体の構築
  3-1-4 内部環境の維持
  3-1-5 中枢神経系
  3-1-6 個体の認識と生体防御
 3-2 生殖と発生
  3-2-1 生命の連続性
  3-2-2 生殖
  3-2-3 生殖と性
  3-2-4 生殖様式と生活環
  3-2-5 減数分裂
  3-2-6 性の決定
  3-2-7 配偶子形成
  3-2-8 受精
  3-2-9 有性生殖と自他の認識
  3-2-10 個体発生の開始
  3-2-11 細胞系譜
  3-2-12 胚葉の形成
  3-2-13 胚膜と胎盤の形成
  3-2-14 発生運命の決定
  3-2-15 分化は遺伝子の改変をともなうか
 3-3 植物の構造と機能
  3-3-1 植物の構造
  3-3-2 植物の器官
  3-3-3 従属栄養から独立栄養へ
  3-3-4 分化の柔軟性
  3-3-5 植物体内の物質の移動
  3-3-6 栄養成長から生殖成長へ
  3-3-7 花の構造と受精そして老化
  3-3-8 植物と微生物の相互作用
第4章 生物の環境と集団

 4-1 生物の環境と生態系
  4-1-1 生物圏(バイオスフェア)
  4-1-2 生物の生活と環境要因
  4-1-3 植物の生活型
  4-1-4 生物群集
  4-1-5 森林の構造
  4-1-6 植物群落の遷移と極相
  4-1-7 極相林の維持
  4-1-8 植物群系の分布
  4-1-9 水平分布
  4-1-10 垂直分布
 4-2 生態系(エコシステム)の構成
  4-2-1 生態系とは
  4-2-2 生態系における物質生産
  4-2-3 生態ピラミッド
  4-2-4 陸上生態系
  4-2-5 水界生態系
  4-2-6 食物連鎖
  4-2-7 生態系における物質循環
  4-2-8 生態系におけるエネルギーの流れ
 4-3 生物の集団
  4-3-1 個体群とその性質
  4-3-2 個体群の成長
  4-3-3 出生と死亡
  4-3-4 交配と出生様式
  4-3-5 生命表と生存曲線
  4-3-6 齢構成
  4-3-7 個体数の変動
  4-3-8 生物の移動・分散力
 4-4 生物種間の相互作用
  4-4-1 生態的地位(ニッチ)
  4-4-2 捕食と被食
  4-4-3 植物と動物の共進化
 4-5 生物の社会
  4-5-1 縄張り(テリトリー)
  4-5-2 動物の群れとその成立の理由
  4-5-3 順位制とリーダー制
  4-5-4 家族と親による子への世話行動
  4-5-5 生物の社会関係
  4-5-6 社会性昆虫
  4-5-7 ポリシング
  4-5-8 脊椎動物の集団中における生殖のかたより

 

第5章 生命のなりたちと多様性

 5-1 生物の進化
  5-1-1 はじめに
  5-1-2 生物の系統分類
 5-2 生物進化の調べ方
  5-2-1 化石に基づく方法
  5-2-2 現存生物における諸形質の比較
  5-2-3 分子進化学
 5-3 生物界の変遷~いよいよ各時代ごとにながめてみる
  5-3-1 先カンブリア時代
  5-3-2 ベンド紀のエディアカラ動物群
  5-3-3 硬骨格生物の出現
  5-3-4 生物の陸上進出
  5-3-5 中生代を代表する動物
  5-3-6 昆虫類の繁栄と哺乳類の出現
 5-4 生物進化のメカニズム
  5-4-1 5-4節のはじめに
  5-4-2 生物の変異と自然選択
  5-4-3 突然変異による新しい形質の導入
  5-4-4 遺伝的浮動
  5-4-5 創始者効果
  5-4-6 異所的種分化
  5-4-7 同所的種分化
 5-5 細胞内共生説
  5-5-1 真核細胞の構造
  5-5-2 連続細胞共生説
  5-5-3 ミトコンドリア
  5-5-4 葉緑体
  5-5-5 ペルオキシソーム
  5-5-6 真核細胞(ホスト側)の起源
 5-6 分子レベルの進化
  5-6-1 分子レベルの進化とは
  5-6-2 分子進化の基盤となる変化
  5-6-3 突然変異とその影響
  5-6-4 分子進化の中立説
  5-6-5 分子時計
  5-6-6 分子進化の特徴
  5-6-7 進化速度の推定
  5-6-8 分子系統樹
  5-6-9 突然変異以外の分子進化
  5-6-10 分子進化と表現型進化との接点
 5-7 生命の起源をさぐる
  5-7-1 生命の起源の研究とは
  5-7-2 化学進化
  5-7-3 「自己複製系」の成立
  5-7-4 RNAワールド
  5-7-5 RNAワールドからDNA・タンパク質ワールドへ
  5-7-6 細胞の起源
  5-7-7 そして全生物の共通祖先

 

索引